2020年9月8日初掲
2021年6月28日 MAPほか最新情報に改訂
よりよい社会の実現を目指し、貧困や難病に苦しむ子どもたちのサポート、障害者支援、災害復興支援などの活動を国の内外で行なっている公益財団法人日本財団では、性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に使用できる公共トイレを設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」を、渋谷区の協力のもと2020年8月より進めています。
2020年7月31日にオープンした3つのトイレに始まり、2022年3月中に、区内の公園など17カ所に設置される予定です[*1]。
*.当初の発表では全棟完成予定は2021年夏まで、スケジュール変更あり(2021年6月日本財団発表)
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「THE TOKYO TOILET」(順番は日本財団が2020年7月31日に発表したプレス資料「トイレマップ」より)
1.笹塚緑道公衆トイレ**(笹塚1丁目地内):小林純子
2.幡ヶ谷公衆トイレ**(幡ヶ谷3-37-8):マイルス・ペニントン(東京大学DLXデザインラボ)
3.西原一丁目公園トイレ(西原1-29-1):坂倉竹之助
4.西参道公衆トイレ**(代々木3-27-1):藤本壮介
5.代々木八幡公衆トイレ**(代々木5-1-2):伊東豊雄
6.はるのおがわコミュニティパークトイレ(代々木5-68-1):坂 茂
7.代々木深町小公園トイレ(富ヶ谷1-54-1):坂 茂
8.裏参道公衆トイレ**(千駄ヶ谷4-28-1):マーク・ニューソン
9.神宮前公衆トイレ**(神宮前1-3-14):NIGO®️(ニゴー)
10.神宮通公園トイレ(神宮前6-22-8):安藤忠雄
11.鍋島松濤公園トイレ**(松濤2-10-7):隈 研吾
12.並木橋公衆トイレ**(東1-27-22):佐藤カズー
13.東三丁目公衆トイレ(東3-27-1):田村奈穂
14.恵比寿公園トイレ(恵比寿西1-19-1):片山正通 / ワンダーウォール
15.恵比寿駅西口公衆トイレ**(恵比寿南1-5-8):佐藤可士和
16.恵比寿東公園トイレ(恵比寿1-2-16):槇 文彦
17.広尾東公園トイレ**(広尾4-2-27):後 智仁
無印は2020年8月-9月初旬使用開始、*印は2020年オープン、**印は2021年オープン
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「THE TOKYO TOILET」には、国内外で活躍する16人のクリエイターが参画。彼らの優れたデザイン・クリエイティブの力で、インクルーシブな社会のあり方を広く提案・発信することを目的としています。加えて、ファッションデザイナーのNIGO®️が監修してデザインしたユニフォームを着用した清掃員がトイレの維持管理を行うなど、訪れた人々に気持ちよく利用してもらい、さらに利用者自身が次の人のためを思う「おもてなし」の心の醸成も目指しています。
すでに渋谷区内の6カ所に、片山正通、坂茂、田村菜穂、槇文彦、坂倉竹之助の各氏がデザインした公衆トイレがオープン。9月7日には、神宮通公園に安藤忠雄氏がデザインした7番目の公衆トイレ「あまやどり」がオープンしました。
『TECTURE MAG』では、使用開始前の9月7日の午前中に行われたメディア向け内覧会を取材。内外観の写真を中心にお伝えします。
コンセプト:
小さな〝あずまや〟なりに、公衆トイレという機能だけではない、都市施設しての意味、パブリックな価値を持つものでありたい。そのもっとシンプルかつ明快な回答として、円形平面の棟から、屋根庇が大きくせりだし縁側をつくる造形を考えました。安全で安心な空間とするため、外壁は風と光を通すたて格子とし、利用者が円形をその壁に沿ってグルリと通り抜けられるようになっています。「神宮通公園」の木々の緑の中にひっそりと佇むトイレ、名付けて「あまやどり」です。(安藤忠雄)
トイレのそばには桜の木。来春はここが花見の”穴場”になるかもしれない、そんな予感を覚える安藤忠雄のトイレです。(en)
所在地:東京都渋谷区神宮前6-22-8 神宮通公園(Google Map)
デザイン:安藤忠雄
ピクトサインデザイン:佐藤可士和 / SAMURAI
レイアウトほか協力:TOTO株式会社
設計・施工:大和ハウス工業
事業主:日本財団(完成した公共トイレは渋谷区に譲渡)
THE TOKYO TOILET 公式ウェブサイト
http://tokyotoilet.jp/