CULTURE

スノヘッタ建築が渋谷・道玄坂に!

東急百貨店本店解体後の跡地での「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト」概要発表

CULTURE2022.07.21

2022年7月21日初掲、7月27日画像を一部差替・追加

東京・渋谷の道玄坂に、ノルウェーの建築・デザイン事務所・Snøhetta(スノヘッタ)がデザインアーキテクトを担当し、地上36階建ての高層複合施設が建設されます(上の画:外観イメージ / Image by Proloog ©︎Snøhetta、東急提供)。

2023年春以降に建物が解体される東急百貨店本店の跡地に建設されるもので、竣工は2027年度を予定(2022年7月21日東急プレスリリース)。

事業主は、東急、東急百貨店、LVMHグループ[*1]の不動産開発投資を行う、L Catterton Real Estate(以下:LCRE)の3社。3社共同で「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(Shibuya Upper West Project)」がこのほど始動、計画が推進されます。
*2.LVMHグループ:ルイ・ヴィトン、ディオール、セフォラ、フェンディ、ティファニーなど75のメゾンで構成される、世界最大のファッション業界大手による企業体

デザインアーキテクトはスノヘッタ!

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(Shibuya Upper West Project)

The Sanatuary(ザ・サンクチュアリ)イメージ / Image by Proloog ©︎Snøhetta(提供:東急)

デザインアーキテクト

Snohetta(スノヘッタ)
オスロ、パリ、インスブルック、ニューヨーク、香港、アデレード、サンフランシスコの世界7拠点にオフィスを構え、350名以上のスタッフを有する建築・デザイン事務所。主な作品に、ノルウェー国立オペラ・バレエ団の本拠地である〈オスロ・オペラハウス〉や、エジプトの〈新アレクサンドリア図書館〉、ニューヨークの〈ナショナル・セブテンバー11メモリアル&ミュージアム〉などがある。最新作に、パリ〈ル・モンド新社屋〉、ヨーロッパ初の水中レストラン〈Under〉、ニューヨーク・タイムズスクエアのパブリックスペースのリデザインなどがある。
https://snohetta.com/

スノヘッタ 主な事例

スノヘッタ 主な事例
左:オスロ・オペラハウス(ノルウェー・オスロ、2008年)Image credit: Jens Passoth / 詳細
右:ル・モンド新社屋(フランス・パリ、2020年)Image credit: Jared Chulski

スノヘッタ 主な事例

スノヘッタ 主な事例
左:ナショナル・セプテンバー11メモリアル&ミュージアム(アメリカ・ニューヨーク州、2014年)Image credit: Jeff Goldberg/Esto
右:Under(ノルウェー・リンデスネス、2019年)Image credit: Timon Koch / 詳細

ロバート・グリーンウッド氏(スノヘッタ パートナー兼アジア担当マネージングディレクター / Snøhetta Partner and Managing Director of Asia, Robert Greenwood) コメント
「このハイブリッドな都市開発によって、渋谷の新しい24時間のビジョンを想像し、”渋谷と松濤”をつなぐ、スカイラインに伸びる”都市とストリートの架け橋”を目指しました。これは、伝統と近代都市の2面性を持つ東京へのオマージュです。
外観は水平な地上面から垂直なスカイラインへ、この地域のエネルギーを一挙に象徴するような ”一筆書き”をイメージしてデザインしました。」

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(Shibuya Upper West Project)デザインコンセプトイメージ

デザインコンセプトイメージ ©︎Snøhetta

建物のコンセプトは「Tokyo’s Urban Retreat」。事業主の1社である東急の発表によれば、渋谷の喧騒から離れ、自らのエネルギーが落ち着きを取り戻し、創造的な発見ができる都心のオアシスとして、身体的、精神的、知的にも満たされ、包括的なウェルビーイングを体験できる空間の創造を目指すとのこと。
この中核をなす空間として、低層部に「The Hive(ザ・ハイブ)」と「The Sanatuary(ザ・サンクチュアリ)」と名付けられた2つの空間が用意されます。

1.The Hive(ザ・ハイブ):低層階の施設の中心にあり、光が降り注ぐ活気と躍動感に満ちたアトリウム
2.The Sanatuary(ザ・サンクチュアリ):都会の喧騒から離れ、施設を訪れる人が癒しを感じる緑豊かな空間

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(Shibuya Upper West Project)プロットプラン

用途配置図(フロア構成 / 提供:東急)

地上36階+地下4階建ての規模で建設される複合施設は、リテール、ホテル、賃貸レジデンスなどで構成されます。
隣接する複合文化施設Bunkamura[*2]が有するアート&カルチャーとも融合し、渋谷の新しいランドマークとなることを目指すとのこと。
*2.Bunkamura: 1989年9月に日本初の大型複合文化施設として開館。オーチャードホール(音楽・舞踊など)、シアターコクーン(演劇)、ザ・ミュージアム(美術)、ル・シネマ(映画)、ギャラリー(美術)の各施設やカフェ、アート関連ショップを有する。同プロジェクトに際し、2023年4月上旬から2027年度中(時期未定)まで休館予定(オーチャードホールを除く)

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(Shibuya Upper West Project)

Bunkamura休館中の各施設営業状況・主催事業について(東急2022年7月21日発表)

スワイヤー・ホテルズ系「The House Collective」が日本初進出!

中層部に入るホテルは、グローバルカンパニー・スワイヤー・グループ(Swire Group)が展開するホテルブランドの1つ、コンテンポラリーラグジュアリーブランド「ザ・ハウス・コレクティブ(The House Collective)」が出店。世界5拠点目で、日本初進出を果たします。

ホテルオペレーターおよびホテルブランド

スワイヤー・ホテルズ(Swire Hotels)概要
香港、中国本土、アメリカにおいて、「The House Collective」と「EAST」の2つのブランドで個性的なホテルを展開し、オリジナリティ、スタイル、パーソナルなサービスを求めるゲスト1人ひとりに寄り添い、型にはまらない本物の体験を提供する。

Swire Hotels Website
https://www.swirehotels.com/en/

スワイヤー・ホテルズ(Swire Hotels)グループ ザ・ハウス・コレクティブ(The House Collective)

左:The Middle House(上海、2018年)デザイン:ピエロ・リッソーニ / 右:The Upper House(香港、2009年)デザイン:アンドレ・フー ©️ The House Collective

「The House Collective」は、それぞれのロケーションからユニークなイメージとインスピレーションを受けたコンテンポラリーラグジュアリーホテル。
隈研吾氏の設計で2008年に北京で開業した〈The Opposite House(オポジットハウス)〉に始まり、2009年の香港〈The Upper House(アッパーハウス)〉、2015年の成都〈The Temple House(テンプルハウス)〉、2018年には上海に〈The Middle House(ミドルハウス)〉がオープンしている。

「EAST」は、香港、北京、マイアミで展開するライフスタイルホテル。遊び心を持って働き、効率的に遊ぶことを重視している。主要な商業地区に位置する「EAST」は、都市の活気あるダイナミズムをそのままゲストへと届ける。

スワイヤー・ホテルズ(Swire Hotels)グループ ザ・ハウス・コレクティブ(The House Collective)

左:The Temple House(成都、2015年)デザイン:メイクアーキテクツ / 右:The Opposite House(北京、2008年)デザイン:隈 研吾(隈研吾建築都市設計事務所主宰) ©︎ The House Collective

ザ・ハウス・コレクティブ(The House Collective)概要
洗練された個性豊かなホテルのコレクション。前述・北京の〈The Opposite House〉、香港の〈The Upper House〉、成都の〈The Temple House〉、上海の〈The Middle House〉がある。
それぞれユニークなコンセプトを持ち、ラグジュアリーな旅の中で、ほかとは違う親密でパーソナルな体験を求める、旅慣れたゲストのためにデザインされている。
各ホテルは、才能ある建築家やデザイナーの手により、その場の持つ特徴を活かし、洗練された独自のデザインとなっている。

ザ・ハウス・コレクティブ(The House Collective)ロゴ

ザ・ハウス・コレクティブ(The House Collective)ロゴマーク

The House Collective Website
https://www.thehousecollective.com/en/

スワイヤー・ホテルズ副会長 トビー・スミス氏(Swire Hotels Deputy Chairman)コメント
「日本初の”The House Collective”の東京での立ち上げは、スワイヤー・ホテルズにとって重要な出来事です。世界5拠点目のが東京にオープンすることで、日本国内の皆さまや、世界中から渋谷を訪れる皆さまにも、ワールドクラスのゲストエクスペリエンスを提供し、活気に満ちたダイナミックな新しい文化発信地を目指すという私たちのビジョンを、東急グループおよびLCREとともに実現できることを嬉しく思います。」

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(Shibuya Upper West Project)周辺MAP

道玄坂・計画地エリアマップ(提供:東急)

渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト計画概要(予定)

事業主:東急、L Catterton Real Estate、東急百貨店
計画地:東京都渋谷区道玄坂二丁目24番1号
用途:リテール、ホテル、レジデンスなど
敷地面積:13,675m²(注.Bunkamuraを含む)
延床面積:117,000m²(同上)
規模:新築部分 地上36階+地下4階 / Bunkamura 地上8階+地下2階
高さ:164.8m
デザインアーキテクト:Snøhetta(スノヘッタ)
エグゼクティブアーキテクト:日建設計・東急設計コンサルタント設計共同事業体
竣工:2027年度

東急プレスリリース(2022年7月21日)PDF
https://www.tokyu.co.jp/image/news/pdf/20220721-1.pdf

3社パートナーシップ締結(2021年5月13日プレスリリース)
https://www.tokyu.co.jp/company/news/list/Pid=post_322.html

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