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VUILD〈まれびとの家〉がグッドデザイン賞金賞受賞

大賞選出投票で次点を獲得

建築家の秋吉浩気氏が代表を務めるVUILDが設計・施工をした、富山県南砺市利賀村の〈まれびとの家〉が、2020年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)において「グッドデザイン金賞」を受賞しました(同社 2020年10月30日プレスリリースほか)。
「グッドデザイン金賞」とは、10月1日に発表された「ベスト100」の中から選出される20件の経済産業大臣賞に該当します。

VUILD〈まれびとの家〉

Photo: Takumi Ota(本稿1枚目の画像も同じく)

VUILD〈まれびとの家〉

Photo: Takumi Ota

受賞対象:宿泊施設〈まれびとの家〉
事業主体:まれびとの家有限責任事業組合
分類:商業のための建築・空間・インテリア
受賞企業:VUILD
デザイナー:VUILD / 秋吉浩気、黒部駿人、高野和哉、小川幸起、加藤花子(設計)+ yasuhirokaneda STRUCTURE 金田泰裕(構造)+DE.Lab(環境)

VUILD〈まれびとの家〉

Photo: Takumi Ota

〈まれびとの家〉は、地域の伝統構法である合掌造りを、現代のデジタル技術でアップデートすることを試みた建築物で、かつての合掌造りのような「地域住人が参加して建てる建築 」の再現を目指し、子供でも持てる小さくて軽い部品による構法を考案しました。

同時に、敷地周辺の未活用の木材を伐採するところから着手することで、「ほぼゼロ円の土地にほぼゼロ円の材料で」建築することも試みています。
人口約600人の村に地場の木材を活用し「共同保有型の」宿泊施設をつくることで、人々が親戚を訪れるようにして、継続的に山村を行き来するような「観光以上移住未満」の暮らしを提案しています。

これらの試みと提案により、全く新しい建築のあり方を示す意欲作として審査員から高く評価され(担当審査委員:原田真宏、遠山正道、永山祐子、吉田 愛)、ベスト100から選出される20件の金賞の1つに。さらに、大賞候補のファイナリスト5件にも選ばれています。

VUILD〈まれびとの家〉

Photo: Takumi Ota

審査委員と本年度のグッドデザイン賞受賞者による大賞を決める投票では、WOTA〈自律分散型水循環システム「WOTA BOX」〉とで1位と2位の票を分け合い、WOTAとの決選投票に持ち込まれましたが、惜しくも大賞は逃しています。(en)

〈まれびとの家〉
所在地:富山県南砺市利賀村大勘場 433
主要用途:短期滞在型シェア別荘
最大宿泊者数:4名
設計・施工:VUILD
構造設計:yasuhirokaneda STRUCTURE
環境設計:DE.Lab

主たる構造:木造
規模:2階建て(最高高さ:7,106mm)
敷地面積:330.08m²
建築面積:52.44m²(建蔽率15.9%)
延床面積:59.32m²(容積率 17.9% / 1階 52.44m²/ 2階 6.88m²)
開業:2020年9月1日
施設公式ウェブサイト
https://architects.vuild.co.jp/works/house-for-marebito/

〈まれびとの家〉作品詳細
https://architects.vuild.co.jp/works/house-for-marebito/
VUILD公式ウェブサイト
https://vuild.co.jp/

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