2025年6月19日初掲、8月8日クラファン情報追記、8月20日新規プロジェクト追記追記、9月5日講演会などイベント情報追記追記、9月19日KIOSKと5つの特別応援プログラム、全体INDEXを追記、10月1日講演会情報追記、会期中・11月ツアー情報追記
日本が世界に誇る建築文化を紹介し、世界へ向けて発信する「ひろしま国際建築祭」が、10月4日から58日間にわたって開催されます(主催:神原・ツネイシ文化財団[*1])。今回が初開催となります。
「ひろしま国際建築祭」は、そのミッションとして、“建築”で未来の街をつくり、こどもの感性を磨き、地域を活性化させ、地域の“名建築”を未来に残すことを掲げています。
今後も3年に一度、福山市、尾道市をはじめ、瀬戸内を中心に、建築にまつわる展示や展覧会を開催し、建築文化を日本から発信し、未来へと受け継いでいこうとする、将来を見据えた祭典です。
2025年のテーマは「つなぐ——「建築」で感じる、私たちの“新しい未来”」。本テーマのもと、尾道市立美術館や福山市にある神勝寺 禅と庭のミュージアム(無明院)でそれぞれ企画展が開催されるほか、本祭典を主催する神原・ツネイシ文化財団が福山市内で進めている、東京・成城にあった丹下健三の自邸〈成城の家〉を再現して建設するプロジェクトを「予告編」として伝える展示も行われます。
・開催概要(全体) ▷▷▷ 見る
・主な展示プログラム ▷▷▷ INDEX
・建築家による「移動型キオスク」プロジェクト ▷▷▷ 見る
・オープニングトークなど関連イベント 詳細決定 ▷▷▷ 見る
・5つの特別応援プログラム 発表 9月19日 New ! ▷▷▷ 見る
・クラウドファンディング(9月5日終了) ▷▷▷ 見る
・過去・現在・未来を表現した公式ポスター ▷▷▷ 見る
*1.神原・ツネイシ文化財団:建築文化を軸にした展覧会、講演会、情報発信等の事業、建築文化を軸にした地域活性化および雇用促進のための事業、地域の建築文化、伝統文化、伝統産業およびまちなみの保全に関する事業などを行うことを目的に、2024年1月30日に広島県福山市に設立された財団
https://kambara-tsuneishi-foundation.jp/
本稿では一部で敬称略とする
「ひろしま国際建築祭 2025」開催概要
会期:2025年10月4日(土)〜11月30日(日)
出展建築家(故人を含む)・作家:安藤忠雄、石上純也、磯崎 新、伊東豊雄、川島範久、高野ユリカ、妹島和世(SANAA)、丹下健三、長坂 常、中山英之、西沢立衛(SANAA)、坂 茂、藤井厚二、藤本壮介、堀部安嗣、前田圭介、槇 文彦、山本理顕、VUILD/秋吉浩気、Clouds Architecture Office、けんちくセンター CoAK、スタジオ・ムンバイ/ビジョイ・ジェイン、UMA /design farm(以上、五十音順、順次更新)
総合ディレクター:白井良邦(神原・ツネイシ文化財団理事、慶應義塾大学SFC特別招聘教授)
チーフキュレーター:前田尚武(神原・ツネイシ文化財団主任研究員、京都美術工芸大学特任教授)
開催地:広島県福山市、尾道市
福山/神勝寺 禅と庭のミュージアム、ふくやま美術館 (ギャラリー)
尾道/尾道市立美術館、まちなか文化交流館 「Bank」、LLOVE HOUSE ONOMICHI、ONOMICHI U2、LOG
入場料:鑑賞パスポート(福山・尾道共通3日間有効パスポート)
・会場販売 3,000円(税込)
・WEB販売 2,500円(税込)
※高校生以下、障がい者手帳の提示で本人(および介護者1名まで)無料
※「ナイン・ヴィジョンズ|日本から世界へ 跳躍する9人の建築家」を開催する尾道市立美術館のみ単館チケットの販売あり
主催:一般財団法人神原・ツネイシ文化財団
後援:文化庁、広島県、福山市、尾道市、一般社団法人せとうち観光推進機構、一般社団法人広島県観光連盟(HIT)、広島商工会議所、福山商工会議所、尾道商工会議所、一般社団法人日本建築学会、一般社団法人日本建築協会、公益社団法人日本建築家協会、公益社団法人日本建築士会連合会、一般社団法人日本建築士事務所協会連合会、一般社団法人日本建築設計学会、中国新聞社ロゴデザイン:原 研哉(日本デザインセンター)
主な展示プログラム
・ナイン・ヴィジョンズ|日本から世界へ 跳躍する9人の建築家 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・NEXT ARCHITECTURE|「建築」でつなぐ新しい未来 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・神原・ツネイシ文化財団 建築文化再興プロジェクト 「成城の家」の写し — 丹下健三の自邸再現・予告展 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・後山山荘(旧・藹然荘)の100年とその次へ|福山が生んだ建築家・藤井厚二 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・OPEN LLOVE HOUSE |尾道「半建築」展 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・うつすからだと、うつしの建築 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・Architecture Voice from LOG |「建築の声」を聞く ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・「ZINE」から見る日本建築のNow and Then ▶︎▶︎▶︎ 開催概要
・建築家による「移動型キオスク」 ▶︎▶︎▶︎ 開催概要 9月19日 New !
企画概要:米国のプリツカー建築賞(主催:ハイアット財団)を受賞した、日本の建築家に焦点をあてる企画展。
プリツカー建築賞を受賞した日本人建築家は2025年時点で8組。アメリカと並んで最も多い受賞者数を誇る。日本の建築家はなぜ世界から評価され、どのようにして国際的なレベルに達したのか? その魅力と真相に迫る。

左から、丹下健三(撮影:齋藤康一)、槇 文彦(ⒸPeter Hyatt)、安藤忠雄(撮影:閑野欣次)

左から、坂 茂、磯崎 新(写真提供:Arata Isozaki Associates)、山本理顕(ⒸTom Welsh for The Hyatt Foundation Prizker Architecture Prize)

左から、西沢立衛、妹島和世(SANAA ⒸSANAA)、伊東豊雄(撮影:藤塚光政)
会期:2025年10月4日(土)〜11月30日(日)
会場:尾道市立美術館
所在地:広島県尾道市西土堂町17-19(千光寺公園内 / Google Map)
出展建築家(故人を含む):
丹下健三(1987年受賞)、槇 文彦(1993年受賞)、安藤忠雄(1995年受賞)、妹島和世・西沢立衛[SANAA](2010年受賞)、伊東豊雄(2013年受賞)、坂 茂(2014年受賞)、磯崎 新(2019年受賞)、山本理顕(2024年受賞)
特別協力:千葉工業大学建築学科 今村創平研究室、京都大学大学院工学研究科建築学専攻建築史学ダニエル研究室、京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab
関連プログラム
ギャラリートーク(キュレーター解説)
日時:10月25日(土)、11月15日(土) 14:00-14:45
※無料、予約不要(ただし、鑑賞パスポートまたは単館チケットが必要)

安藤忠雄が改修設計を手がけ、2003年にリニューアルオープンした〈尾道市立美術館〉 写真提供:尾道市立美術館
www.onomichi-museum.jp/about/
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企画概要:「ひろしま国際建築祭2025」のテーマに呼応し、未来を担う5組の建築家がそれぞれの視点から新たなヴィジョンを提示する。建築を近代が追い求めた人工的な装置としてではなく、地球と響き合う有機的な存在として捉え直し、「海・自然・市民・風景・宇宙」の5つの視点から構想された5つの提案を建築家として行い、環境と社会の新たな結びつきを探る。建築がいかにして人々の未来をかたちづくるかを問いかける試み。

左から、藤本壮介(Photo: David Vintiner)、石上純也(ⒸCHIKASHI SUZUKI)、川島範久

左:秋吉浩気 / VUILD(撮影:齋藤誠一)、右:Clouds Architecture Office(ⒸGION)
会期:2025年10月5日(日)〜11月30日(日)
※「ひろしま国際建築祭」開幕日の10月4日は式典のため入場は関係者のみ
会場:神勝寺 禅と庭のミュージアム(無明院)
所在地:広島県福山市沼隈町大字上山南91(Google Map)
出展建築家:藤本壮介、石上純也、川島範久、VUILD / 秋吉浩気、Clouds Architecture Office

神勝寺 禅と庭のミュージアム(無明院) 撮影:鈴木研一 写真提供:神原・ツネイシ財団 www.szmg.jp/
枯山水の日本庭園は、足立美術館の庭園を手掛けた庭師の中根金作(1917-1995)による作庭
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企画概要:建築家の丹下健三(1913-2005)自身が設計し、東京・成城に構えていた自邸〈成城の家〉(1953年竣工。現存せず)。いわば伝説的な丹下の住宅建築を、福山市内の瀬戸内海を見下ろす丘の上に再現するプロジェクトが、神原・ツネイシ文化財団の主導で進められている。本展では、宮大工が制作した縮尺1/3模型[*2]とともに、丹下健三がこの家のためにデザインした家具や愛用の品、当時の様子を伝える写真などの資料を展示し、「過去」の自邸の姿と、近い将来実現する「未来」の姿を紹介する。
[*2]縮尺1/3模型:東京・森美術館にて2018年に開催された企画展「建築の日本展」のために制作・展示されたもの(下の画 / 詳細は森美術館 公式ウェブサイト「建築の日本展」プロジェクト紹介 #5《住居(丹下健三自邸)》」ページを参照)

住居(丹下健三自邸) 設計:丹下健三 1953年(現存せず) 模型:縮尺1/3 2018年 W6790 D3440 H2215
制作監修:森美術館、野口直人 制作:おだわら名工舎
「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」展示風景 森美術館(東京) 2018年 撮影:来田 猛 写真提供:森美術館

〈成城の家〉(丹下健三自邸)撮影:丹下健三 写真提供:内田道子
※本画像は版権所有者の許可を得て掲載(無断転載を禁ず)
会期:2025年10月5日(日)〜11月30日(日)
会場:神勝寺 禅と庭のミュージアム(無明院・明々軒)
所在地:広島県福山市沼隈町大字上山南91(Google Map)
出展建築家:丹下健三
監修:内田道子
特別協力:溝口至亮(GALLERY-SIGN)
協力:おだわら名工舎
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企画概要:後山山荘は、福山の豪商・くろがねや12代当主の藤井与一右衛門(1886-没年不明)が鞆の浦に構えた別邸・藹然荘(あいぜんそう)を前身とする。与一右衛門の弟は建築家の藤井厚ニ(1888-1938)で、京都・山崎に建設した自邸〈聴竹居〉の写しともいえるサンルームを1932年頃に増築している。その後、建物は利用されず荒廃し、サンルームも原型を留めないかたちで”発見”されたが、新たなオーナーのもと、UIDを率いる建築家の前田圭介が建物の改修・設計を手掛け、2013年に「後山山荘」として再生されている(詳細は「後山山荘」公式ウェブサイトを参照)。本展は、福山が生んだ建築家・藤井厚二の建築をめぐる“100年の物語”である。

左:藤井厚ニ、右:前田圭介(ⒸKoji Fujii / TOREAL)
会期:2025年10月4日(土)〜11月30日(日)
会場:ふくやま美術館 ギャラリー
所在地:広島県福山市西町2丁目4-3(Google Map)
出展建築家:藤井厚二、前田圭介
企画監修・会場構成:前田圭介
特別協力:谷藤史彦、藤井英博、松隈 章、後山山荘倶楽部、竹中工務店、聴竹居倶楽部、宮沢 洋(BUNGA NET)

ふくやま美術館(写真提供:ふくやま観光コンベンション協会) www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/fukuyama-museum/
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企画概要:長坂 常が尾道で一目惚れした空き家を自ら購入、改修して、新たな文化交流拠点として再生させた〈LLOVE HOUSE ONOMICHI(ラヴ・ハウス・オノミチ)〉は、2022年のオープン。国内外のクリエイターを招いて、建築やデザイン、アートに関する展示を行っている。
「ひろしま建築祭2025」の会期中、オープンハウス「OPEN LLOVE HOUSE」を開催。長坂が率いるスキーマ建築計画が今年で設立から27年を迎えることを記念し、同事務所がこれまで手掛けたさまざまなプロジェクトのスタディで用いたサンプルや家具などを展示し、「LLOVE HOUSE ONOMICHI」の空間を通して建築におけるさまざまな「半建築」の可能性を模索し、提示する。
同事務所出身者や現在のスタッフ約40名による「活動報告会」も一般公開予定。

長坂 常 Photo: Yuriko Takagi
前期会期:2025年10月4日(土)〜10月13日(月・祝日)
後期会期:2025年11月22日(土)〜11月30日(日)
※前後期を通して展示替えなし
※10月4日(土)~5日(日):スキーマ建築計画出身者と現スタッフ約40名による「活動報告会」実施予定
会場:LLOVE HOUSE ONOMICHI
所在地:広島県尾道市東土堂町8-28(Google Map)
出展建築家:長坂 常+スキーマ建築計画

スキーマ建築計画〈LLOVE HOUSE ONOMICHI〉(Photo: Ryo Takatsuka) www.llovehouse.org/
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企画概要:
尾道には、国宝や重要文化財に指定されている古建築から、最新の現代建築、あるいは名もなき建物まで。街の日常生活の中に様々な時代の建築が溶け込んでいる。なかでも写真家の高野(こうの)ユリカは、「うつし」の建築に焦点をあて、浄土寺や茶園・爽籟軒など、尾道の建築をみずみずしく写し出す。かつて尾道で⽣活をしていた⼈たちの視線に倣い、ここからまた百年先に向けて「うつし」ていくように。私たち⾃⾝が「うつす」からだとなって、尾道の建築の語りを試みる展示となる。

高野(こうの)ユリカ
会期:2025年10月4日(土)〜11月3日(月・祝)
会場:まちなか文化交流館(Bank)
所在地:広島県尾道市土堂1丁目8-3(Google Map)
出展作家:高野ユリカ
撮影場所(予定):浄土寺、西國寺、旧土堂小学校、林芙美子記念館、明喜庵(豪商・橋本家別邸内「待庵」うつし)

まちなか文化交流館(Bank) ⒸNaotake Maeda
尾道市ウェブサイト施設案内ページ www.city.onomichi.hiroshima.jp/soshiki/7/62836.html
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企画概要:大阪を拠点に活動する UMA /design farm(ユーエムエー・デザインファーム|代表:原田祐馬)は、メンバーが尾道を訪れた際、インドのスタジオ・ムンバイ(代表:ビジョイ・ジェイン / Bijoy Jain)が手掛けた〈LOG(ログ)〉の設計コンセプトとそれを具現化した現地スタッフの思いに触れ、目には見えない、場が発する「声」をデザインで表現できないかと考えたという。本展では、LOGの建築が発する「声」を記したハンドアウトをガイドとして用意。ビジョイ・ジェインの哲学や日本・インド両国の職人のこだわり、LOGが大切にしていること、これまでのLOGの取り組みなどを紹介する。

ビジョイ・ジェイン(スタジオ・ムンバイ) Photo: Tetsuya Ito

UMA /design farm メンバー
会期:2025年10月4日(土)〜11月30日(日)
会場:LOG
所在地:広島県尾道市東土堂町11-12(Google Map)
出展建築家・作家:スタジオ・ムンバイ / ビジョイ・ジェイン、UMA /design farm

LOG 正門 Photo: Tetsuya Ito www.l-og.jp/

LOG(ログ)外観 Photo: Tetsuya Ito
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企画概要:京都を拠点に活動する、一般社団法人けんちくセンターCoAK(主宰:川勝真一)のキュレーションのもと、日本の若手建築家がつくった冊子「ZINE」や希少な建築系のヴィジュアルブックを集めて展示。一部は販売もあり。

ZINE イメージ(提供:けんちくセンター CoAK
会期:2025年10月4日(土)〜11月30日(日)
会場:ONOMICHI U2
所在地:広島県尾道市西御所町5-11(Google Map)
出展作家:一般社団法人けんちくセンターCoAK
入場料:無料(チケット不要で入場可)

〈ONOMICHI U2〉外観 撮影:鈴木研一
戦前竣工の海運倉庫を改修、”まちのなかのちいさなまち”をコンセプトに2014年にオープン www.onomichi-u2.com/
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プロジェクト概要:2025年8月19日主催者発表(プレスリリース)、新たに2名の建築家が参加、地元企業2社の協力を得て、堀部安嗣と中山英之の両氏が「移動型キオスク(小さな建築)」を設計、「ひろしま国際建築祭」エリア内にそれぞれ設置される。
このキオスクは、同建築祭の「思想の入り口」、来場者との「対話の場」、歴史・風景・営みから建築を解くことで見えてくる「場所の文脈」であり、ひろしまの人・建築・地域・自然をつなぐ「象徴的装置」として機能する。
この「移動型キオスク—小さな建築プロジェクト」は今後、3年に1度開催される「ひろしま国際建築祭」開催毎時に建設され、新たなキオスクを増やしながら発展させていく予定。

「ひろしま国際建築祭2025」移動方キオスク参加建築家
左:中山英之氏(©Takashi Kato)/ 右:堀部安嗣氏(©Tetsuya Ito)
移動型キオスクー小さな建築プロジェクト01:「つぼや」堀部安嗣 × ウッドワン
堀部安嗣氏コメント:「アーキテクチャー(Architecture)とは物理的なものではなく、茶道、柔道、武士道のような「~道」ではないかと考えます。未来のための、過去から続く一本の道。その”道”の途中に存在する今回のプロジェクトでは、日本で今まさに失われつつある価値ある身近な素材や伝統的な手刻みの大工技術を継承してゆくために何ができるか、考えるよい機会にしたいです。尺貫法の6尺(1,820mm)×6尺(1,820mm)は一坪です。これが人の住まいや土地の基本となっています。この一坪という単位を「つぼや』でお楽しみください。」

「つぼや」イメージ
移動型キオスクー小さな建築プロジェクト02:「風景が通り抜けるキオスク」中山英之 × モルテン
中山英之氏コメント:「個別の島々だった瀬戸内が船や橋で結び合わされたように、ふたつの小さなキオスクが手をつないで、ひとつの場所をつくり出します。キオスクたちは半透明な素材で覆われて、収納されたさまざまな物たちが、風景を背景に浮かびます。ふたつのキオスクから生まれる場所は、収納された物や道具と、訪れた人々や子供たちが出会う空間です。透き通った大きなスケッチブックを広げて、尾道の海や空に毎日違った絵を描き込むような、そんな光景を想像しています。」

「風景が通り抜けるキオスク」イメージ
移動型キオスクー小さな建築プロジェクト03:「雲がおりる」石上純也 × 常石造船 × ツネイシカムテックス
石上純也氏コメント:「ひろしま国際建築祭2025のためのインフォメーションセンター。スポンサーは常石造船とツネイシカムテックスである。常石造船の工場を見学させてもらった時に、鋼板を三次元に曲げながら溶接をして巨大な船を組み立てていく、その迫力に圧倒された。まるで建築のようなスケールのものが海に浮かび、そして、動く。工場で建造している風景も建築現場を想起させる。
この小さなキオスクは、船を作るように鋼板を三次元に曲げ、溶接してつくっていく。ちょうど船を横に傾けたような状態で設置し、おきあがりこぼしの原理で、足元を重くすることで成り立たせている。倒れるか倒れないかギリギリの感覚で地面に設置している風景は、まるで雲が優しく陸を触るかのような感覚を想起させる。」
石上純也氏による作品に寄せたメッセージ
雲がおりる
瀬戸内の海に
雲が空から舞い降りてくることを想像した。
とても小さな可愛いらしい雲だ。
空高く浮かんでいた雲が
ぼくたちの目の前で
静かに海に浮かんだ。
まるで船のように。
雲から離れると
雲は僕たちのあとを
するすると
しずしずと
ついてくる。
陸までついてきて
陸に上がった。
友達のように人懐こい雲。
優しくそこにいる人たちに寄り添い柔らかい影をその場に落としてくれる。
僕たちを抱きしめるように包み込んでくれる。
雲がおりる。
僕たちのすぐそばに。

石上純也「雲がおりる」 イメージ
会期(予定):2025年10月4日(土)〜11月30日(日)
※注.「石上純也の移動型キオスク〈雲がおりる〉に関して」主催者アナウンス(2025年9月30日発表)
会場:JR福山駅 駅前広場(南口)


「ひろしま国際建築祭2025」移動方キオスクプロジェクト 概要(2025年9月19日更新)
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4つのトークイベントが開催決定(2025年9月3日プレスリリース)
日時:2025年10月5日(日)13:00-18:00(開場12:30)
会場:コワーキングスペース tovio
所在地:広島県福山市西町1-1-1 iti SETOUCHI内(Google Map)
入場料:5,000円(鑑賞パスポート付き)
参加方法:要予約
※第1部、第2部ともに聴講可、途中入退場可
定員:100名
主催:一般財団法人神原・ツネイシ文化財団
登壇者:上記の一覧表および下記タイムスケジュール参照

タイムスケジュール
第1部 ナイン・ヴィジョンズ 13:00-14:20(80分)
「瀬戸内から始まった日本の現代建築」
登壇者:伊東豊雄(建築家)
内容:”戦後日本建築の父”とも称される丹下健三の出発点が広島にあったことを振り返りながら瀬戸内の地でどのように建築文化が展開してきたのかを考察する
14:35-15:15(40分)
「建築と共鳴する写真:時間と空間を記録する」
登壇者:鈴木久雄(写真家)
内容:『El Croquis(エル・クロッキー)』で数々の作品を撮影してきた写真家・鈴木久雄が、建築を写真に収めるという行為について語るほか、今回の建築祭では鈴木氏が撮影したSANAAの建築写真を展示していることから、SANAA建築の魅力についても語る
15:15-15:45 休憩(30分)
第2部 NEXT ARCHITECTURE
15:45-16:45(60分)
「Transplanetary Projects」
登壇者:Clouds Architecture Office(建築家)
内容:NASAとの共同研究や、3Dプリンタメーカーのセレンディクスへの協力などで知られるClouds Architecture Office(クラウド アオ)が、火星の住宅プランを中心に自作について語る
17:00-18:00(60分)
「My Works」
登壇者:石上純也(建築家)
内容:「建築」の一般的な概念を越えた作品で知られる石上氏が、今回の建築祭に出展しているプロジェクトを中心に、自身の作品について語る
申し込み受付
https://hiroshima-archi20251005.peatix.com
日時:2025年10月11日(土)16:00-17:30(開場 15:30)
会場:松翠園(大広間)
所在地:広島県尾道市西土堂町1-26(Google Map)
参加料:無料
参加方法:要予約(Peatixページにて取り扱い)
定員:100名
主催:一般財団法人神原・ツネイシ文化財団
申し込み受付
https://hiroshima-archi20251011.peatix.com
日時:2025年10月18日(土)13:00-15:40(開場12:30)
会場:広島県立歴史博物館 講堂
所在地:広島県福山市西町2-4-1(Google Map)
入場料:無料(要予約)
定員:280名
主催:広島県、一般財団法人神原・ツネイシ文化財団
登壇者:下記タイムスケジュール参照
タイムスケジュール
第1部 13:00-14:10(70分)
トークセッション「今振り返る広島の半世紀」
登壇者:藤本寿徳(建築家)、前田圭介(建築家)
内容:現在、広島県内で活躍する建築家が、彼らの建築の根底をなす備後地域をはじめとする瀬戸内の「原風景」について語る
第2部 14:30-15:40(70分)
トークセッション「後山山荘とその次へ─藤井厚二に始まる福山たてものがたり」
登壇者:藤井英博(後山山荘オーナー)、前田圭介(建築家)、松隈 章(竹中工務店、聴竹居倶楽部代表理事)、谷藤史彦(下瀬美術館 元副館長)
内容:福山出身の建築家・藤井厚二による藹然荘(あいぜんそう)の再生プロジェクトを担う4氏による座談会
申し込み受付
https://hiroshima-archi20251018.peatix.com
日時:2025年10月26日(日)13:00-15:40(開場12:30)
会場:ふくやま美術館 ホール
所在地:広島県福山市西町2-4-3(Google Map)
入場料:無料(要予約)
定員:100名
内容:「ひろしまたてものがたりフェスタ2025」との連携企画。丹下健三をはじめ、日本の建築家と広島のつながりを歴史的観点から紐解きつつ、今後の瀬戸内の文化がどのように築かれていくのかを考察する
主催: 広島県、一般財団法人神原・ツネイシ文化財団
登壇者:下記タイムスケジュール参照
タイムスケジュール
第1部 13:00-14:10(70分)
特別講演「瀬戸内の住まい・建築を考える」
登壇者:村上 徹(建築家)
内容:広島を拠点に活躍する建築家・村上氏が”瀬戸内の建築とのつながり”について、「住宅」を切り口にその魅力と課題を考察する
第2部 14:30-15:40(70分)
特別講演「コミュニティーと建築」
登壇者:山本理顕(建築家)
内容:ガザやベネズエラでのプロジェクトのほか、建築とコミュニティーのこれからについて語る。社会の分断や地域の衰退、環境危機が深まるいま、人々がどのように空間を共有し、新しい共同体を築いていけるのか、瀬戸内や広島の暮らしとも重ねながら、建築が社会に果たす役割について考察する
申し込み受付
https://hiroshima-archi20251026.peatix.com
日時:2025年10月25日(土)16:00-17:00(開場15:45)
会場:ONOMICHI U2内 The RESTAURANT
所在地:広島県尾道市西御所町5-11(Google Map)
入場料:1,000円(要予約、ワンドリンク付)
定員:30名
主催:一般財団法人神原・ツネイシ文化財団
登壇者:工藤桃子(建築家)、森純平(建築家)、川勝真一(建築キュレーター)
概要:ひろしま国際建築祭の展示「『ZINE』から見る日本建築のNow and Then」出展作品の制作者らが登壇、建築を伝えるもうひとつつの実践について語り合う
申し込み受付
https://hiroshima-archi20251025.peatix.com

3つのワークショップ概要(親子参加プログラムを含む)
日時:2025年9月22日(月)、23日(祝・火)9:00-17:00
会場:神勝寺 禅と庭のミュージアム(茶屋横、無明院)
所在地:広島県福山市沼隈町大字上山南91
参加費:無料(要予約)
対象:建築に関心のある大学生
定員:各回最大10名 ※2日間連続の参加も可
講師:川島範久建築設計事務所 + テキスタイルデザインチーム
内容:布や木材といった素材を実際に扱いながら、施工・組立・採集のプロセスを体験することで、建築と自然循環をつなぐデザインの可能性を学ぶ
当日の持ち物:軍手、カッター、メジャー、筆記用具、水筒
※動きやすく汚れても良い服装・靴で参加すること(当日は神勝寺入口にて受付)
参加特典:鑑賞パスポート(3日間有効、全会場の観覧可能 / 10月18日(土)、26日(日)開催の特別講演会招待券 / ONOMICHI U2で使用可能な商品券1,000円相当)
主催:一般財団法人 神原・ツネイシ文化財団
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瀬戸内海を航行するガンツゥ ©︎guntû

ガンツゥ 内観 ©︎guntû
企画:ランチ、船内一部見学、堀部氏講演会など
実施日:2025年11月10日(月)/ 11月20日(木)
催行:せとうちクルーズ
代金(ひろしま国際建築祭鑑賞パスポート付き):300,000円 ※経費を差し引いた全売上は建築祭運営費に歳入
最小催行人数:20名(定員に達し次第、受付終了)
募集期間:ツアー実施15日前まで(10月26日[日] / 11月5日[水]まで)
申し込み・問合せ先:せとうちクルーズ(TEL.0120-489-321)

石上純也建築設計事務所〈水の美術館〉(中国 山東省) ©Arch-Exist
企画:トークイベント付き特別晩餐会、夜間紅葉ライトアップ鑑賞など
テーマ:建築と風景
登壇者: 石上純也、神原勝成(ツネイシ文化財団理事長)
モデレーター:前田尚武(ひろしま国際建築祭 チーフキュレーター)
夕食メニュー:淡路島 亙(のぶ)の鮨
日時:2025年11月16日(日)17:00-20:00
クラウドファンディング金額(ひろしま国際建築祭鑑賞パスポート付き):15万円
会場:神勝寺
定員:10名(定員に達し次第、受付終了)
受付期間:実施5日前・11月11日(火)まで

「海島プロジェクト」イメージ ©︎Sou Fujimoto Architects
企画:トークイベント付き特別晩餐会、夜間紅葉ライトアップ鑑賞など
テーマ:万博〈大屋根リング〉から、瀬戸内海に浮かぶ建築〈海島〉まで、建築家・藤本壮介が目指すものとは?
登壇者: 藤本壮介、神原勝成(ツネイシ文化財団理事長)
夕食メニュー:淡路島 亙(のぶ)の鮨
日時:2025年11月23日(日)17:00-20:00
クラウドファンディング金額(ひろしま国際建築祭鑑賞パスポート付き):15万円
会場:神勝寺
定員:10名(定員に達し次第、受付終了)
受付期間:実施5日前・11月18日(火)まで

長坂氏設計 神勝寺宿泊棟(通常非公開)〈DOKUBO / 独忘〉©Kenta Hasegawa
企画:トークイベント、長坂氏設計の宿泊棟〈DOKUBO/ 独忘〉とBAR〈EL AMIGO〉を特別公開、昼食付き
テーマ:LLOVE HOUSE ONOMICHIでの『半建築』展とDOKUBO+EL AMIGOなどの瀬戸内の一連のプロジェクトを語る
登壇者: 長坂 常、神原勝成(ツネイシ文化財団理事長)
昼食メニュー:神勝寺弁当
日時:2025年10月25日(土)10:00-14:00
クラウドファンディング金額(ひろしま国際建築祭鑑賞パスポート付き):7万円
会場:神勝寺
定員:10名(定員に達し次第、受付終了)
受付期間:実施3日前・10月22日(水)まで

神勝寺 アートパビリオン〈洸庭〉外観 Photo : Nobutada OMOTE | SANDWICH
企画:アートパビリオン〈洸庭〉鑑賞、名和晃平氏との歓談、茶菓子付き
講師: 名和晃平(彫刻家)
昼食メニュー:神勝寺弁当
日時:2025年11月6日(木)12:50-14:40
クラウドファンディング金額(ひろしま国際建築祭鑑賞パスポート付き):5万円
会場:神勝寺
定員:36名(定員に達し次第、受付終了)
受付期間:実施3日前・11月3日(祝・月)まで
上記の各詳細
https://hiroshima-architecture-exhibition.jp/events-tours/?cat=crowdfunding
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キュレーターらによるガイドツアーが追加で発表されています。
「ひろしま国際建築祭2025」キュレーターガイドコース
Ryobi フレンズパック 日帰りツアー No.612
催行日:2025年11月2日(日)・9日(日)・23日(日)
見学場所:神勝寺・尾道市立美術館・LOG・ONOMICHI U2
料金:11,000円(大人) ※子ども(10歳以上)料金も同額
※特製神勝寺弁当付き
福山発着
「ひろしま国際建築祭2025」ガイド付きコース
Ryobi フレンズパック 日帰りツアー No.611
催行日:2025年11月1日(土)・8日(土)・15日(土)・22日(土)・29日(土)
見学場所:ふくやま美術館、後山山荘(鞆の浦 自由散策時間を含む)
料金:5,000円(大人) ※子ども料金(10歳以上)も同額
福山発着(午後発)
注.上記ツアーはともに「ひろしま国際建築祭2025」鑑賞パスポート料金を含まず(事前に各自購入要)
ツアー詳細
https://hiroshima-architecture-exhibition.jp/events-tours/?cat=tours
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「ひろしま国際建築祭2025」ポスター 3点のデザインについて
戦後80年という節目の年に行われる「ひろしま国際建築祭2025」では、焼け野原から「建築」の力も借りて復興を遂げてきた日本の姿と、平和の象徴でもある建築家・丹下健三の代表作の1つ〈広島平和会館原爆記念陳列館〉の写真を基軸に、過去·現在· 未来という3つの時間を建築で「つなぐ」構成となっている。
「過去」のイメージは、写真家·石元泰博が撮影した〈広島平和会館原爆記念陳列館〉のモノクローム写真を用い、「現在」の姿は尾道のホテル〈LOG〉の内観写真を、「未来」のヴィジョンを表すヴィジュアルには、2015年にNASAが主催した火星居住コンペで1等を獲得した、米国・ニューヨーク拠点の建築ファーム・Clouds Architecture OfficeのCGを用いて展開している。(プレスリリースより)

「ひろしま国際建築祭 2025」ポスター(デザイン:UMA /design farm)

「ひろしま国際建築祭 2025」ポスター(デザイン:UMA /design farm)

「ひろしま国際建築祭 2025」ポスター(デザイン:UMA /design farm)
「ひろしま国際建築祭2025」公式ウェブサイト
https://hiroshima-architecture-exhibition.jp/
公式SNS
https://x.com/Hiroshima_Arch
https://www.facebook.com/Hiroshima.Architecture.Exhibition/
https://www.instagram.com/hiroshima_arch_exhibition/
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タイトル:建築文化の集積地・瀬戸内から ひろしま国際建築祭、初開催へ
実行者:一般財団法人神原・ツネイシ文化財団 ひろしま国際建築祭 事務局
目標金額:800万円
形式:All in形式
期間:2025年7月4日(金)〜9月5日(金)終了
返礼品例:
・10,000円:初開催応援&鑑賞コース(鑑賞パスポート1枚、応援バッジ付き)
・30,000円:建築祭オリジナルTシャツ付|初開催応援&鑑賞コース(鑑賞パスポート2枚、応援バッジ、建築祭オリジナルTシャツ[Lサイズのみ]付き)
・50,000円:チーフキュレーターガイド付きコース(11月14日限定、チーフキュレーターによる尾道市立美術館展示特別解説ツアー、鑑賞パスポート1枚、応援バッジ、ナイン・ヴィジョンズ建築家8組[画文家・宮沢洋氏作画]ポストカードセット[8枚組:非売品]付き)

返礼品の1つ、建築祭オリジナルTシャツ(イメージ) グラフィックデザイン:樋口舞子
詳細
https://readyfor.jp/projects/hiroshima-archi2025
※そのほかの追加情報は、詳細が決まり次第、「ひろしま国際建築祭2025」公式ウェブサイトなどにて発表
関連リンク
「ひろしまたてものがたりフェスタ」公式ウェブサイト
https://tatefesta.info/
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